2016年10月10日付

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新聞で高校の強歩大会の記事を読んで、30年以上前に生徒として参加した大会の記憶がよみがえってきた。初めて「マラソン」と呼べる長距離を走った思い出だからだろうか。たどり着いたゴールまでの行程は今でもかなり鮮明だ▼岡谷市にある学校を出発し、山梨県境に近い富士見町までのおよそ50キロ。諏訪地方を縦断するコースを走り、そして歩いた。平たんな諏訪湖畔を進んで八ケ岳山麓が近づくと、道は一転して上り坂に。景色も建物が並ぶ密集地から田園地帯へと趣を変えた▼目指すゴールまであきらめずに進んだ達成感は今でも大きい。豆だらけの足でまともに歩けなくなったことが勲章のように誇らしかった思いも残っている。ただ、一番記憶に残っているのは、道沿いで触れ合った人たちの顔であり、その温かな気持ちである▼食べ物を買い求めに入ったお店では飲み物を振る舞ってもらった。稲刈りが進む田んぼ沿いでは農家の人に呼び止められ、土手に座って休んだ。声を掛けてくれた人たちの気持ちに触れ、応援を受けることの喜びを感じた▼秋の湖周を走る「諏訪湖マラソン大会」が約2週間後に迫った。全国各地から参加する市民ランナーたちに、沿道から熱烈な応援をして後押しをしたい。きっと走り切った達成感とともに、諏訪でのいい思い出を持ち帰ってくれるに違いない。雨続きの天気も回復し、秋空が広がるのを願っている。

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