下諏訪町温泉事業 「経営戦略」年度内に策定

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下諏訪町は、町内の源湯から個人宅や事業所に温泉を配湯する温泉事業で、将来にわたる安定経営を目指す「下諏訪町温泉事業経営戦略」(2022~31年度)を今年度中に策定する。戦略実施に向け、開会中の町議会3月定例会に 温泉加入金額を従来の3分の1程度にまで引き下げる条例一部改正案などを提出。可決されれば、来年度から加入金引き下げによる新規温泉加入者の促進や財政調整基金(貯金)の設置など新たな取り組みをスタートさせる。

経営戦略では、配湯開始(1985年度)後35年余りが経過したことによる各施設の老朽化に伴う計画的改修や、1997年度の1885件をピークに減り続けている加入者数の維持などを課題として指摘。加入者減少の背景には契約者の高齢化や核家族化、生活スタイルや価値観の多様化などが考えられ、町は今後も減少傾向は避けられないとみている。

対策を講じない場合と講じた場合の収支シミュレーションを比較し、対策を講じないと2043年度に単年度収支が赤字に転じると試算。一方、30年度まで単年度収支の黒字を維持するためには毎年度、給湯廃止数20件、新規加入者数5件の維持が必要とし、新規加入者の促進に向けて金銭的負担となる加入金の大幅引き下げを提案した。

他に、移住部署との連携強化による移住者の温泉加入の促進、温泉熱発電の事業化研究なども戦略に盛り込んだ。

加入金は一口(1.8リットル)当たり、現行の一般67万3200円から、23万1660円への改定を目指す。引き下げにより、年間0~数件の新規加入者数を5件にまで引き上げたい考え。一方、月々の温泉料は据え置きとし、5年ごとに行う経営戦略の見直しの際に再度検討していく。

町は昨年6月、経営戦略策定に向けて町温泉事業審議会を設置。審議会は昨年10月、経営戦略案を宮坂徹町長に答申した。町は戦略案を公開して11月までパブリックコメント(意見募集)を実施。2人から12件の意見が寄せられたという。3月中に寄せられた意見や町の回答、経営戦略の完成版を町ホームページで公開する。

町建設水道課水道温泉経理係は「これまで長期的な計画がなかったが、経営戦略を作ったことで現状の問題点や今後の課題を洗い出せた。戦略に基づき、新たな視点として移住・観光とも連携しながら安定的な温泉事業を進めたい」とした。

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