高遠が誇る寺院の文化財 歴史博物館で特別展

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特別展に展示されている文化財。オープニング式典で学芸員が解説した

伊那市高遠町歴史博物館で、第74回特別展「高遠が誇るお寺の文化財」が6月19日まで開かれている。高遠の8寺院に協力を得て各寺で大切に保管され、一般の目に触れる機会の少ない絵図や書跡、古文書など約70点を展示。歴史的、文化的に価値の高い文化財を一堂に公開している。

「高遠はお寺なくしては語れない地域」と同館学芸員の福澤浩之さん。高遠では江戸前期までに多様な宗派の寺院が多く開かれ、武田氏や保科氏ら有力者から保護されてきた。各寺院では教養のある僧らが長年かけて文化的資料を蓄積し、文化財の宝庫としての役割も担ってきたという。
 
今回、高遠の寺院に関わる文化財の価値を改めて見直し、地域の歴史文化への理解を深めようと特別展を企画。▽建福寺▽龍勝寺▽峯山寺▽樹林寺▽香福寺▽清福寺▽円福寺▽満光寺―の8寺院から借り受けたり、以前に寄託されたりした文化財を約1カ月ごとに入れ替えていく予定。4月末までは30点余りを展示している。
 
中世から近世初頭の貴重な古文書が並び、市有形文化財に指定されている建福寺文書には武田勝頼朱印状と織田信忠、保科正直の書状が含まれている。樹林寺寄託の釈迦(しゃか)涅槃図、高遠藩に狩野派の御用絵師がいたことを示す鷹図、池上秀畝が父の十三回忌に菩提(ぼだい)寺の満光寺に寄進した観世音菩薩像、満光寺蔵の南無阿弥陀仏六字名号、建福寺蔵の井上井月の句など見応えのある絵画や書跡なども並ぶ。

11日にはオープニング式典が同館で開かれ、住職や関係者ら約20人が出席。福澤さんの解説を聞き鑑賞した。

福澤さんは「文化財を通じて高遠の歴史文化や人々の交流、中央とのつながりが見えてくる。お寺から出ることのない文化財も多く、一つ一つじっくりと鑑賞してほしい」と話した。

入館料は大人400円(20人以上の団体300円)、高校生以下または18歳未満は無料。休館日は3月14、22日、4月25日、5月9、10、16、23、30日、6月6、13日。問い合わせは同館(電話0265・94・4444)へ。

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