諏訪湖のデータ収集 信州大の観測値と整合

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昨年度の観測結果について会見したSSS5・0の宮原教授(中)ら

諏訪地方の課題解決を目指す産学連携プロジェクト「スワ・スマート・ソサエティ(SSS)5・0」は15日、諏訪湖の水質データなどをほぼリアルタイムで収集発信する昨年度の取り組みについて結果を発表した。信州大学諏訪臨湖実験所(諏訪市)によると、同プロジェクトで湖上に浮かべた観測発信装置で得たデータと同実験所の観測値はほぼ整合した。

プロジェクトは2018年にスタート。以前は同実験所が10日から2週間に1回行う定期観測や観測記録計(データロガー)による測定結果を集めてきたが、水質などの変化を調べる連続データの収集は、データロガーを回収した後にさかのぼって行うしかなかった。15分間隔で観測したデータを無線を通じて収集し、インターネット上で随時公表する同プロジェクトによって水質の変化の予兆を把握するのに役立つ可能性がある。そのためには観測装置による収集データと大学の観測値が整合している必要があり、これまで実証実験を重ねている。

昨年は従来の観測項目だった水温、溶存酸素量、濁度に加え、途中から植物が持つ色素の量を測る観測器や風力計も取り入れた。浮体装置に取り付けた太陽光発電パネルとバッテリーで、1号機は4月から、学術系クラウドファンディング(CF)の資金を活用して製作した2号機は6月からいずれも12月まで継続して観測を続けた。

水中のセンサー部分に藻類が付着し、大学側の観測値とは異なる傾向を示す期間があったが、藻の除去で改善した。こまめな清掃などの課題も確認した。

5年目となる今年は3月から2機体制で観測を始める。植物の色素や風力を測るセンサーは通年で測定する。信大の宮原裕一教授は「データの蓄積と解析によって、例えばアオコの発生や増減の傾向などが見えてくる可能性がある」と語った。

観測器を湖上に浮かべてリアルタイムで観測して、データを公表する取り組みは12月下旬ごろまで続ける予定という。

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