2022年3月18日付

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卒業式シーズンである。ラジオでは卒業ソングの特集をしていた。卒業式と言えば、すぐに思い浮かぶのは「仰げば尊し」だろう。だが、近年はあまり歌われなくなったという論考をいくつか目にした▼その理由は諸説あるようだ。歌詞に出てくる「わが師の恩」は「教師への尊敬を押し付けている」、「身を立て名をあげ」は「立身出世を奨励している」といった指摘がある。個人的にはそれほど疑問に感じたことはなかったが、多様性を重んじる現代社会ではそういう見方もできるのだろう▼新型コロナ発生以降、学校生活も大きな影響を受けてきた。突然の休校、オンライン授業の導入、行事の中止・縮小│。これまで経験したことがない非常事態だった。2年制の短大などではほとんど登校することなく卒業を迎えたという学生の話も聞く▼だからといって落ち込んだり、引け目を感じたりする必要はない。人の人生は唯一無二であり、その人にとってその経験がすべてなのだから。過去と比べてどうだったかなんて無意味。必ずしも過去に行われてきたことが正しいとは限らないし、周囲も同情のようなまなざしを向けるのはやめるべきだろう▼もしかしたらどこかの学校の卒業式で歌われたかもしれない。ゆずの「栄光の架橋」。やはりサビの部分がぐっとくる。「いくつもの日々を越えて 辿り着いた今がある だからもう迷わずに進めばいい」。

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