中ア・ライチョウ 環境省の専門官が講演

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中央アルプスのライチョウ保護活動について説明する環境省の小林篤専門官

八十二文化財団、伊那市教育委員会共催の環境講座講演会は27日、同市創造館で開いた。環境省信越自然環境事務所の小林篤専門官が「ライチョウから学ぶ自然保護」と題して、現在中央アルプスで取り組むライチョウ保護活動の様子を説明。「昨年10月現在で約40羽が中アに生息していると思われる」と述べた。

今月30日まで同館で開催中の写真家高橋広平さんによるライチョウ写真展に併せて開く講演会。上伊那地方の住民約50人が参加した。

中アのライチョウ保護活動は2018年、約50年ぶりに駒ケ岳山頂付近で雌の成鳥1羽が確認されたことをきっかけに開始。遺伝子解析で乗鞍岳を含む北アルプス系統由来の個体と判明し、乗鞍岳からライチョウ家族を運び入れるなどして繁殖を続けている。

小林さんは「昨春、中アで確認した個体数は18羽(雄8羽、雌10羽)」と説明。通常ライチョウは一夫一妻で行動するが、確認した計8ペアのうち2ペアが「一夫二妻だった」とし、「生き残った個体はみんな次の繁殖につながった」と紹介した。

その後、昨夏には2家族11羽(雌親2羽、ヒナ9羽)を長野市と栃木県の動物園へ移送し、別の環境で繁殖している。中アに生息するとみられる約40羽は、動物園に移送した11羽を除く個体数という。今年は動物園で繁殖した個体を再び中アへ移し、野生復帰させる計画で「中アのライチョウ保護事業は大きな山場を迎える」と述べた。

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