2022年3月29日付

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諏訪大社が上社本宮(諏訪市)の境内で進める重要文化財保存修理工事に、南箕輪村大芝高原の村有林で伐採したアカマツが活用されることになった。柱や梁の用材として利用されるという。個人的にも、非常に興味深いニュースだった▼大芝高原には約1万3000本のアカマツが植わっている。130年前に植林が始まり、「先人が次世代のために残した森林」とも言われる。だが近年は松枯れ被害が深刻化。アカマツの有効活用を狙う村側と、用材の確保に努める諏訪大社側双方の目的が合致した▼村が提供したのは、樹齢80~100年ほどの大径木アカマツ14本。使用される箇所は明らかになっていないが、今後約200年は歴史的建造物の一部として残されることになる。先人も喜んでいることだろう▼諏訪大社といえば、樹齢150~200年の巨木を曳き建てる御柱祭。上社山出しまで1週間を切り、諏訪地方は日増しに熱気を帯びている。コロナ禍で制約はあるが、準備は着々と進む。御柱となる御用材はモミの木。地元では、関係団体が植樹や森林整備といった地道な活動を続けている。時代は違えど「後世のために残したい」との思いは同じ▼木には、過去と現在をつなぐ力があるように思う。高い山に囲まれた長野県に住む私たちにとっては、日常生活から切り離せない関係にある。大切に守り、意義や意味とともに次代に引き継ぎたい。

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