飯島町へファゴット寄贈 タケダバスーン

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飯島中の横山英志校長(右)らを前に、寄贈したファゴットを試吹した竹田雄彦さん=飯島町役場

飯島町親町に工場を持ち木管楽器「ファゴット」を専門に製造販売する「タケダバスーン」(東京)は30日、町に自社製品のファゴット1本(60万円相当)を寄贈した。町が進める「音楽村」構想に協力したいと申し出たもので、未導入の飯島中学校に配備。同校の吹奏楽器は今年度一斉更新しており、普及が進んでいないファゴットも加わることで、町の子どもたちにさらに音楽に親しんでもらう環境が整った。

この日は、同社の竹田雄彦社長(68)と妻の理恵さんが町役場を訪れて贈呈式に出席。低音のベースともなるファゴットだが、高額なため全国的にも10校に1校程度しか導入が進んでいないといい、受け取った下平洋一町長は「生徒の皆さんが魂を込めて練習し、いい音色を奏でてもらいたい」と期待した。

東京フィルハーモニー交響楽団に16年間在籍し、プロのファゴット奏者として活躍した竹田さん自ら「ふるさと」と「信濃の国」を試吹。耳を傾けた飯島中の横山英志校長と吹奏楽部顧問の沖笑里教諭は「温かく柔らかな音色。子どもたちはコロナ禍で練習できない状況もあったが、新しい楽器で再スタートを切っており、大切に使わせていただく」と感謝した。

40歳で楽団を退団し、師匠の遺志を受け継いでファゴット製作の道に進んだ竹田さん。本場ドイツの職人に学び、国内では二つ、世界的にも十数社しかないファゴットのメーカーになった。現在では10人の職人が年間100~150本を手作りで生産し、普及するよう価格を抑えて販売している。

楽器メーカーを集積して文化振興を図る「音楽村」構想を進める町の誘致を受けて、2019年にJR飯島駅近くに新たな工場を立地。しかし直後に、新型コロナウイルスの感染が拡大し、稼働できない状況が続いてきた。

「マイナーな楽器だが、多くの人にその魅力に触れてもらいたい」と竹田さん。新年度には飯島中を訪れて生徒に直接レッスンする予定で、飯島の工場では新製品を製造したいと意欲も示した。

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