JA上伊那 アスパラガス生産拡大へ

LINEで送る
Pocket

伊那市西箕輪のほ場で、JA上伊那が通常より成長させた苗を持ち帰る農家の人たち

JA上伊那は、主力産品のアスパラガスの生産を拡大する取り組みを今年度から本格的に始めた。通常より長い期間成長させた苗を農家に販売し、収穫までの栽培期間を短縮して効率化を促進。2024年度までに計10万株ほどを販売し、将来的な生産の安定化を図る。課題となっている農家数減などによる生産量減少を食い止めたい考えだ。

農林水産省によると、長野県は07年に全国2位の収穫量(4630トン)だったが、20年は5位(1830トン)に後退。全農長野県本部によると、管内全体の販売量は20年度が約930トン、21年度は約700トン。JA上伊那の21年度販売量は約230トンで管内で最多となっているが、20年度比で約50トン減るなど、減少傾向が続いている。

JA上伊那によると、生産量の減少は、高齢化した農家の引退、ほ場の老朽化、多雨による病気の増加などが要因。管内のアスパラ農家は約220軒だが、毎年の新規就農3~4軒に対し、5~10軒がやめている。

アスパラは通常、定植から収穫まで3~4年が必要で、収益化に時間が掛かる。苗をJA側が一定程度まで成長させることで、農家の栽培期間を短縮し、生産や収益の安定化を早める。新規就農者の支援にもなるとしている。

JA上伊那から苗の栽培などを受託するJA菜園は昨年、アスパラのほ場を約30アールから約90アールに拡大し、今年度の販売用に約3万株を育てた。従来より苗同士の間隔を広げるなど栽培方法も変えた。来年度以降も同数を栽培していく。

今月から飯島町で独立した工藤夏樹さん(39)=アスパラ農園なつぞら=は「収穫までのスパンが短くなるので、ありがたい取り組み。夏場の雨が増えているため、病気に注意しながら栽培したい」と話していた。

JA上伊那の担当者は、生産者の農業技術向上の重要性に触れつつ「産地全体のレベルアップに努めたい」とする。JA上伊那はアスパラの出荷作業などを行う共選施設の導入も計画している。

おすすめ情報

PAGE TOP