2022年5月4日付

LINEで送る
Pocket

鳥肌が立つ。目頭が熱くなる。諏訪大社御柱祭の曳行開始の場面は取材者の立場でも毎回身が震える。綱渡り神事の「静」から「動」へ。木やりの一声でため込んだエネルギーが解き放たれる。巨木が動き出す。氏子たちの心の高ぶりが伝わってくる▼上社里曳きがきのう開幕し、本宮に曳き建てられる4本が曳行を開始した。きょうは前宮の4本が加わる。山出しはトレーラー運搬だった。待ちに待った人力曳行。豊平・玉川の本宮一は2000人以上が集まった。この日に向けて全員が健康管理を続けてきた▼梃子やメド、元綱などの各係は、限られた時間で感染防止に細心の注意を払いながら準備を進めた。我慢をし「努力と魂でたどり着いた」晴れ舞台だ。大総代は「山出しの分まで大きな気持ち、魂を込めて曳行する」と力を込めた▼4月の山出しの頃を思わせる朝の冷え込みだった。先日降ったのであろう。八ケ岳はたっぷり雪をかぶり、8本の御柱を調達した御小屋山とともに五月晴れの空に映えた。天が山出しと里曳きの舞台を合わせて用意してくれた。そんな気がした▼山出しでメドに乗れなかった若者に里曳きで乗る機会を設けた地区がある。いつもより人数を減らす建て御柱。乗りかわりはできず乗り役は仲間の思いを背負う。絆の御柱祭だ。きのうの曳行開始。よいさの掛け声にも山出しの分のエネルギーがこもった。鳥肌が立った。

おすすめ情報

PAGE TOP