ウクライナのバレエダンサー 発表会特別出演

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終演後にステージを振り返り、ウクライナに思いをはせるぺトレンコさん、長澤さん、二山さん(左から)

ウクライナの「キーフクラシックバレエ団」で活躍し、ロシアの軍事侵攻を避けて来日中のエフゲニー・ぺトレンコさん(28)=キーフ出身=、長澤美絵さん(36)=埼玉県出身=夫妻が5日、伊那市の県伊那文化会館で開かれた白鳥バレエ学園(長野市)の伊那、飯田、松本各教室の合同発表会に特別出演した。約650人の観衆を前に優雅な舞を披露し、一刻も早い平和を願った。

白鳥バレエ学園出身のバレエダンサー二山治雄さんが以前に2人と共演したことが縁で、文化、芸術の面でウクライナを支援しようと同学園が夫妻にオファーして舞台が実現。会場には募金箱も設けて善意を募った。

祖父母が飯田市出身という長澤さんは、2005年にロシアの国立バレエアカデミーを卒業。ウクライナ東部ドネツクの国立バレエ劇場を経て、10年からはキーフクラシックバレエ団で最高位のプリンシパルを務めている。

同団でソリストとして活躍するぺトレンコさんと結婚して子どもも授かったが、ウクライナとロシアとの緊張関係により大使館からの要請も受けて家族3人で2月13日に帰国。今回の伊那市でのステージが来日後、2人にとって復帰の舞台となった。

この日、「眠れる森の美女」で姫として、王子役の二山さんと共演した長澤さん。終演後の取材に「わくわく、どきどきしながら、一瞬一瞬を楽しめた」と振り返りつつ「やはり舞台あってこそ。私は踊ることで支えていきたい」とウクライナに思いをはせて目頭を熱くした。

両親や友人が今も祖国で厳しい状況下にあるぺトレンコさんは「日本とウクライナにいつも平和な空があるように」と望み、「青い鳥」を熱演。割れんばかりの会場の拍手に「すべての皆さんに感謝したい」と目を細めた。

南箕輪村から訪れた田中加奈さんは「当たり前が当たり前ではなくなるリアルな現実を、平和ボケしている今の暮らしの中で目の当たりにしたような気がする」と熱心に鑑賞。白鳥バレエ学園教師の塚田まゆりさんは「人ごとにせず、平和な世界につながるようみんなで寄り添っていければ」と話した。

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