2022年5月7日付

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5月3~5日に行われた諏訪大社御柱祭の上社里曳きに地元地区の写真班として参加した。新聞記者になって4回目の御柱祭になるが、取材される側になるのは初めて。会社を休むなどもっての外だが、寛容な上司と同僚の協力があり、無事に任務を果たせそうである▼今回は新型コロナウイルスの影響で、準備作業や各種行事の参加人数が制限され、法被を着て集まることすらはばかられた。私たち写真班も、係ごとの集合写真を事前に撮影することができずにいた▼人力曳行となった里曳きの3日間は、ここぞとばかりに集合写真の依頼が殺到した。撮影の時はマスクをそっと外してもらう。みんないい表情だ。充実感にあふれている。夢中でシャッターを切った。家に帰り写真を確かめる。焦点が合っていて露出にも問題がない。しかし、画面から漂うこの違和感は何だろう▼答えはすぐに分かった。顔に日焼けの跡がくっきり浮かび上がっているのだ。マスクをしていた口元は白く、目元は褐色に輝いている。色白で丸顔の人はドラえもんのようであったし、ある人は未踏峰に挑戦して生還した登山家をほうふつとさせた▼日焼けの跡は曳行中にマスクを外さなかった証拠である。口元の白い肌は、コロナ禍の御柱に臨んだ氏子の「我慢」と「決意」の表れだ。鏡に映るこっけいな自分の顔を見ながら、日常を生きる人々の視点で記事を書こうと思った。

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