2022年5月8日付

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島根、鳥取の両県にまたがる汽水湖「中海」。ここもまた諏訪湖と同様に水質が極度に悪化した歴史を持つ。アオコの影響で「緑色のペンキを流した」と酷評された諏訪湖に対し、中海も「ゼラチンが入っている」と言われるほどねっとりとした水だったそうだ▼そんな中海を泳げる湖にするために湖畔の住民らが参考にしたのが諏訪湖のアダプトプログラム。企業、団体、住民グループが湖畔の区分けされた一定の範囲を「親が子を育む」ような意識を持って美化活動に励む活動で、中海は民間主導で取り入れた▼それまでばらばらに浄化活動をしていた地域の人々が「10年で泳げる中海に」のスローガンの下に結集した。中海の環境に同じ問題意識を持つ人たちの仲介役を果たした地元ケーブルテレビ「中海テレビ放送」の功績も大きい。中海の環境改善活動を追うドキュメンタリー番組「中海物語」を放送するだけでなく、一緒になって地域課題に取り組んだ。目指すべき地域メディアの姿だ▼番組の放送開始から10年後の2011年、中海では自然の海や湖で行う水泳競技「オープンウォータースイム」の大会が始まった。全国から「中海で泳ぎたい」人たちが集まった▼中海が手本とした諏訪湖で6月、ミドルトライアスロン大会が行われる。先を行く中海を手本に追い付け、追い越せ。「泳ぎたくなる諏訪湖」を願い、協力一致で盛り上げたい。

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