満蒙開拓団義勇軍シンポ 記録集を刊行

LINEで送る
Pocket

刊行した記録集と義勇軍プロジェクトチーム代表の唐木さん

県内教職員を中心につくる県歴史教育者協議会は、昨年12月に松本市で開いた第12回満蒙開拓団義勇軍シンポジウムの記録集「嚮導訓練所で敗戦、ハルビン中国人街で生きぬく、そして、故郷での戦後開拓へ」を刊行した。14歳で義勇軍として旧満州(中国東北部)に渡り、敗戦を機に過酷な運命をたどった安曇野市の内田辰男さん(93)の体験を中心に、シンポジウムの内容を掲載している。

シンポジウムは、義勇軍の生き証人(体験者)の話を聞き、史実を知る機会として、同協議会内で組織する義勇軍プロジェクトチームが2011年から毎年開催。出席者以外にも広く発信するため、第1回から毎回、記録集として残している。

今回は、内田さんの体験談や出席者との質疑応答、木曽地方における義勇軍に関わる寄稿文などのほか、資料として満州義勇隊開拓団入植地図、義勇隊嚮導訓練所などが掲載されている。

内田さんは、実家の破産を経て満州へと渡り、終戦を迎えて中国人として生活し、帰国後は原野の開拓から始める―など過酷な人生を語った。

現代を生きる若者たちに伝えたいこととして内田さんは「今はボタン一つで何でも分かる(手軽な)時代だが、将来を見詰めた努力はしてほしい」とあえて苦労を背負う必要を訴えた。

同プロジェクトチームの唐木達雄代表(88)=宮田村町三区=は「どん底の生活の中でも、そのままつぶれるのではなく強い気持ちで打ち勝つ姿勢は、立場を問わずに参考になった」と内田さんの半生をたたえている。

記録集はB5判、97ページ。500部を刊行。ニシザワ書籍部で取り扱う。1冊税別900円。問い合わせは同シンポジウム実行委員会事務局の原英章さん(電話0265・33・4280)へ。

おすすめ情報

PAGE TOP