御柱祭 氏子の英知結集し無事全日程終了

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懸垂幕が掲げられ、フィナーレを迎えた秋宮一の建て御柱。夕闇に包まれた境内に万歳の声が響き渡った=16日午後6時56分

伝統をつないだ―。諏訪大社御柱祭の下社里曳きは16日、残す春宮1本と秋宮4本の御柱が垂直に立ち、3日間の全日程を無事終了した。新型コロナウイルスの脅威に直面した今回の御柱祭。前例のない事態に氏子の英知を結集し、感染対策を講じた上で、社殿の四隅にモミの巨木を建立した。1200年以上続く祭りの伝統を守った氏子たちは、天を衝いた御柱を見上げ、令和10(2028)年の次回大祭に思いをはせた。

岡谷市御柱祭典委員会の木下敏彦委員長(68)は、市内各地区が担当する全ての曳き建てが無事に終わり安堵の表情。新型コロナの感染対策に追われる日々だったが、「各方面の関係者や氏子の皆さんに理解していただいたおかげで無事終了できた」と振り返り、「7年後は制限のない活気あるお祭りができる社会環境になっていてほしい」と願った。

建て御柱の終了が初日に続いて夜にずれこんだ諏訪市上諏訪。司会者が「上諏訪はやっぱり夜が好きですね」とおどけて見せると、境内に笑い声と笑顔が広がった。上諏訪地区奉賛会の大久保一会長(72)は「山出しはトレーラー運搬でもやもやがあったが、この3日間は大勢の氏子に参加してもらい、楽しんでもらえた」と語り、祭りの実現に協力してくれた氏子や関係者に感謝していた。

建て御柱のトリを飾ったのは地元の下諏訪町。夕闇に包まれた午後8時12分ごろ、秋宮四の建て御柱を終了した。全町を挙げて曳き建てを終わらせた氏子たちは、達成感に満ちたすがすがしい表情を見せた。町御柱祭実行委員会会長の宮坂徹町長(71)は「下諏訪が一つになり、立派に御柱が建った。氏子に心から感謝する」と時折声を詰まらせながら語った。

岡谷市、下諏訪町、諏訪市上諏訪の大総代で構成する御柱祭下社三地区連絡会議の小林正夫会長(72)は「天候に恵まれ、無事に8本の御柱を建て終えることができ感無量」と喜びを語った。初めて氏子の参加を登録制としたため、当日の参加が少なくなることを心配したが、「予想以上の参加」があったという。「安心安全を確保した中での参加となり、氏子の皆さんも安心感があったと思う。そのことが多くの参加につながった」と手応えを語った。

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