長ネギ栽培に先端技術 スマート農業実演会

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市販の運搬車と組み合わせ、効率よく長ネギの苗を植える定植機=伊那市西箕輪の農場

伊那市は17日、先端技術を活用したスマート農業の一環で開発した長ネギ定植用機械の実演会を同市西箕輪の畑で開いた。市とともに実証実験を行うJA菜園が考案した市販の作物用運搬機に、長ネギ専用の定植機を取り付けた苗植え機。考案者でJA菜園取締役の伊藤将史さん(30)は「作業効率は人力より4倍アップした。上伊那地方の長ネギ農家で普及が進めばうれしい」と期待した。

長ネギはこれまで、1巻で360本の苗を育てられる専用ポットを定植機に装着し、人が機械を引っ張ることでポットを地面に並べ、土を掛ける方法で定植していた。今回の開発では、定植機をガソリンエンジンを動力にする運搬機と連結することにより、大幅な省力化に成功した。

運搬機の荷台には専用の棚を装着。多くの苗箱を積み込むことができるため、従来は人が歩いて行った箱の運搬、回収の手間も省けた。

考案者の伊藤さんは「最初は動画投稿サイトで全国の農家がどう定植しているのかを調べた。田植え機やトラクターの利用も考えたが、運搬機を使うことにより仕組みが簡単で、低コストの機械を実現できた」と振り返った。

JA上伊那によると、上伊那地域は長ネギ栽培が盛んで昨年の作付面積は計57ヘクタール、生産額は5億円に達した。県内ではJA松本ハイランド管内に次ぐ2番目の特産地になっている。長ネギはアスパラやブロッコリーと並んでJA上伊那の重点品目という。

実演会には地元の農業者や農機具メーカーの職員ら30人が参加した。JA上伊那の白鳥健一常務は「畑作はまだ農業機械が十分に発達していない。JA菜園は農業技術の研究を発信する役割もある。機械の改良点や使い方などの意見をいただき、発展的な農業につなげたい」と述べた。

伊那市農林部の寺田周平参事は「当市は新技術を活用した課題解決を目指す。スマート農業は大きな柱。もうかる農業にするには機械を使い、労力を削減し、低コスト高品質の作物が大事になる。今日の技術をもうかる農業の実現に生かしたい」と呼び掛けた。

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