美和ダム 湖内堆砂施設の運用検討

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分派堰上流左岸で進められているストックヤードの建設工事

分派堰上流左岸で進められているストックヤードの建設工事

国土交通省三峰川総合開発工事事務所(伊那市)は、三峰川の美和ダム湖に建設中の湖内堆砂対策施設の運用について検討する美和ダム再開発湖内堆砂対策施設モニタリング委員会(委員長・角哲也京都大学防災研究所教授)を設置した。ダム湖内に堆積した土砂の一部を一時的にため、土砂バイパストンネルを使ってダム下流に排砂する方式は国内に例がなく、環境や施設に与える影響を予測、検討し、今後策定する試験運用計画に生かす。

委員会の委員は河川工学やダム工学、生態学の専門家ら6人で、試験運用計画のほか、排砂による摩耗など施設への影響、下流への放流による環境影響予測、モニタリング方法等を検討する。17日に名古屋市内で行った初会合では、委員に計画の概要を説明し、検討内容を確認した。今後は現地視察を11月に行い、試験運用計画や環境影響予測等の検討に入る。

湖内堆砂対策施設は土砂をためるストックヤード(容量3万立方メートル)と排砂ゲート、導流水路、取水施設で構成しており、2015年9月に着工した。美和ダム湖の上流部に整備した分派堰(せぎ)を越えて流入・堆積する細かい土砂をポンプしゅんせつ船で吸い出し、排砂管でストックヤードに移送して一時的にためる。洪水時に上流部の貯砂ダムから導水される洪水流を使って試験運用中の土砂バイパストンネルに流す仕組みだ。完成時期は未定。

説明によると、秋から春にかけての非洪水期(湛水量が多い時期)に堆砂を取り出し、出水期にバイパストンネルを使ってダム下流に流す計画。量的にはダムがない状態に近い状態で土砂を下流に流すことも可能になるという。

同工事事務所調査課の福本晃久課長は「一度貯めたものを、再度人為的操作で流す方式は国内では初めてで、自然現象に負荷することで問題が起きることがないかを調べ、委員会の知見を得て、どういうタイミングで、どのぐらいの量をどう流せばいいのかを検討したい」と話している。

堆砂対策は美和ダムの洪水調節機能の強化と維持を目的とした再開発事業で、先行する土砂バイパス施設は05年に完成し、これまでに14回の試験運用を行っている。

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