2016年10月21日付

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このところ、地方議会の不祥事が相次いで報道されている。富山市では政務活動費の不正受給で議員が次々辞職する異例の事態となった。号泣会見で注目を集めた元兵庫県議の事件以降も不正は後を絶たず、議員の良識が問われている▼そんな中、驚きのニュースが伝わってきた。徳島県阿波市の副議長が議会を欠席し、ネパールへ趣味の登山に出掛けていたという。しかも健康診断といううその届けを出して。報道によれば、登山は2年前から計画し変更すればキャンセル料もかかる―。あきれた理由を語った▼この話題を取り上げたテレビ番組で元鳥取県知事の片山善博さんは議員の本分を裁判官に例え、重要な物事を決める議会を欠席するのは判決を出さないようなものと厳しく批判していた。そして、問題の背景に、地方議会が執行機関の提案を追認するだけの存在になっている実態があり、緊張感を欠いていると指摘、地方議会共通の問題という見方を示した▼市町村議会を取材していると、議案が否決されることはほとんどない。無論、厳正な審議が前提だが。修正案が出されることもあるが、レアケースと言っていいだろう▼問題の副議長も1人ぐらいいなくても大勢に影響はないと考えたのか。だとすれば議員の存在意義を揺るがしかねない由々しき事態である。一議員の特異な事例なのかどうか。選ぶ側の有権者も重く受け止める必要がある。

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