小玉スイカ栽培普及へ JAが生産者サポート

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今年から小玉スイカの栽培普及に取り組んでいるJA信州諏訪。栽培のこつをアドバイスする講習会を開いて生産者をサポートする=原村

JA信州諏訪は、今年から小玉スイカの栽培普及に取り組んでいる。諏訪地方に家庭菜園で楽しむ愛農家はいるものの、市場向けは初めての挑戦。温暖化による気温上昇が高原地帯にも及ぶ中、夏場の高温下でも栽培でき、需要の伸びも見込めて農家の経営支援につながる―と期待がこもる。昨年、同農協営農部営農企画課の農業振興センターが原村内で試験栽培をして今年、苗約400本を8軒の農家に頒布した。栽培講習会も定期的に開いてサポートし、来月下旬には初出荷となる見通しだ。

栽培導入した品種は「ピノ・ガール」。種が小さく、シャリシャリとした食感が魅力で市場での人気が高く、栽培上は果肉の劣化進行が遅いため収穫適期が長いのが特徴という。

夏の暑さが厳しい時期にも収穫、出荷できる新品目を模索し、従来交流のある大阪市場からの提案もあって栽培に挑戦することに。所得を得られる品質、収量を目指して需要が最も高い「盆前に収穫する露地栽培」を目標に掲げた。

とはいえ、品目導入に向けた栽培は同センター職員にとっても初めて。同センター課長代理の柳沢輝佳さん(52)は「全ての作業が新鮮で、どんどん成長するつるを相手に無我夢中だった」と振り返る。スイカは交配や受粉に適する時期、時間帯まで決まっているといい、県内のスイカ産地にも教わり、諏訪農業農村支援センターの職員ら県機関、種苗メーカーの協力で「何とか目標を達成できた」という。

今年4月からは、昨年の経験で得た栽培技術を農家に伝える講習会を開き、生育段階に応じた作業、手入れの仕方をアドバイス。今月24日に開いた5回目の講習ではいよいよ結実に向けて伸びたつるを間引き、からまるひげを整理する「つる引き」作業のこつを伝達した。

柳沢さんは「地域に栽培技術を広げ、市場、直売所向けに取り組んでみようという人が少しずつ増えたら」とし、「諏訪が全国に誇る既存の特産品目、主要産品を守りつつ、新たな品目の提案で農業、生産の振興につながれば」と話している。

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