ブッポウソウ 上伊那で19つがい営巣

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県天然記念物で絶滅危惧種のブッポウソウの営巣が今年、上伊那地方で19つがい確認された。上伊那地方で活動する県希少野生動植物保護監視員らから、県上伊那地方事務所環境課に報告があった。営巣数は記録がある1990年以降では最多で、同課は営巣しやすい環境づくりと適切な場所への巣箱設置の成果とみている。

上伊那地方での確認数は昨年より4つがい増えた。市町村別では北から駒ケ根市2、飯島町2、中川村15だった。

中心的な繁殖地となっている中川村では、住民有志でつくる「ブッポウソウの里の会」による保護活動が行われており、巣箱をかけて繁殖を促しながら本来の生息域とされる山や沢に誘導している。今季は目視による調査で11つがいの営巣を確認。巣立ち後の巣箱調査で繁殖の痕跡をチェックし、最終的な確認数を15とした。

村内にはつがいをつくらない1年目の若鳥の飛来も確認されており、県希少野生動植物保護監視員の小口泰人さん=駒ケ根市=は「まだまだ増える可能性がある」と予想。同課の古田洋課長補佐は「中川村の皆さんはブッポウソウの生態を良く学ばれていて、巣箱をいい場所に設置されている。繁殖に適した環境づくりが営巣につながっているのではないか」と話している。

ブッポウソウは県版レッドデータブックで絶滅の危険性が極めて高いとされる「絶滅危惧IA」に属する保護の対象種。4月下旬から5月上旬にかけて東南アジアなどから繁殖のために夏鳥として飛来する。樹洞などがある古木が減り、営巣場所が少なくなったことなどで個体数を減らしたとされる。県は県希少野生動植物保護条例に基づく特別指定希少野生動植物に指定し、保護回復事業に取り組んでいる。

同課は保護意識の普及のために11月4日から、県伊那合同庁舎2階ホールでブッポウソウの写真展を開催。来庁者に、普段の暮らしの中ではほとんど見ることがないブッポウソウを写真で観察してもらう。

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