2016年10月30日付

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学校や公営住宅、橋、上下水道…。老朽化する公共施設やインフラの管理のあり方が問われている。現状の維持や更新には多額の費用が必要になり、自治体の共通の課題になっている▼諏訪市では公共施設の延べ床面積の約6割が建築後30年以上を経過しているという。公共施設などの管理の方向性を示す計画の素案では今後10年間で延べ床面積を10%以上縮減する目標を掲げる▼市内では耐震強度不足のため10月末で利用をとりやめる交流施設「ふれあいの家」の後利用について、閉鎖後に建物を地区で活用したいとの地元要望が出ている。昔は保育園として使っていた経過もあり、地元にとって愛着のある建物というのが理由の一つだ。今まで住民が利用してきた公の施設がなくなったり、規模を縮小することは容易ではない▼人口の減少で大きな税収増が見込めなくなっている。公共施設やインフラの維持の問題は、利用料として住民に影響が出てくる可能性もある。無関心ではいられない▼もはや公共的な新しい“ハコモノ”は難しい時代になったということだろうか。同市の有識者会議では公共施設のあり方について「これからは『造る』から『使う』へ」「既存施設を上手に使うことは地域の文化の力」といった指摘が出された。市内全体を見渡した配置が大事との声も。建物の安全面を重視しつつ、効果的な利用へ知恵を絞る必要がありそうだ。

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