2016年10月31日付

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「近ごろのお母さんは、わが子が周囲に迷惑を掛けないように気を使い過ぎてかわいそう」。富士見町長泉寺の桑沢宥恵住職(50)は、子育てに神経をすり減らす母親たちを案じる▼似た話を他でも聞いた。他人の敷地に入って叱られないかと心配で、子どもだけで外遊びをさせられない親が多いそうだ。かつて隣近所の軒下や塀の隙間は子ども専用の歩道だった。窓から家の人が菓子をくれることもあった。この頃は大人の了見が狭まっているかもしれない▼今はやりのハロウィーン。海外の収穫祭で、仮装した子どもたちが「お菓子をくれなきゃいたずらするぞ」を合言葉に家々を訪れる風習がある。国内でも広まるが、いい子のしつけが厳しい現代っ子に果たしていたずらができるかどうか▼富士見町の商店街も11月3日に初のイベントを催す。このPRポスターが地元でちょっと話題になっている。仮装好きな店主の発案で各店の主がアニメのキャラクターに扮した。80歳近い店主が役に成り切る横で、若手が「生まれた時から親しむ隣家のおっちゃんとこんな格好で肩を並べるとは」と照れ笑い▼町民の顔見知った店主たちの珍妙な姿が笑いを誘い、衰退の危機にある商店街が「ついに本気を出したか」なんて声も。こんなふうに事もなげに遊び心に乗じて笑いを取る店主たちの姿が、子どもたちの内に潜むわんぱく力を引き出したら地域も活気づく。

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