携帯アプリ開発の補正予算案否決 富士見町議会

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富士見町議会は4日、臨時会を開き、地方創生事業として携帯端末向けアプリケーションの開発費1141万2000円を計上した町の今年度一般会計補正予算案を賛成少数(賛成3、反対7)で否決した。同事業は9月定例会で関連予算が全額削除されたため、町側は計画を一部見直し、事業費を縮減して提出した。閉会あいさつで小林一彦町長は「大変残念な結果。地方創生の歩みを止めることになり、到底納得できない」と述べた。

事業は、町が誘致したIT関連企業の技術力を町の観光や農業、住民の健康づくりに活用しつつ、進出企業の経営支援につなげる目的で、町の地方創生の主要事業と位置付ける。入笠山の花を調べる「観光」、菊栽培農家を支援する「農業」、町民の健康増進を支援する「健康」の3種のアプリ開発を目指す。

同日提出した補正予算案ではすでに開発に着手している観光アプリで試行版完成のための費用約500万円、農業アプリの今年度事業分約640万円を計上。このうち約570万円は国の地方創生推進交付金を見込んだ。

討論で、賛成の議員からは「企業を支援しながら町のためにもなる。住民懇談会で多くの人が賛成したことが民意」との意見が出た。反対の議員からは「開発費が高額で妥当性に欠く」、「将来的に誘致企業の自立につながるか疑問」、「完成のめど、支援の終わりが見えない」などの発言があった。

小林町長は、閉会後の取材に対し、事業の今後について「今は何も考えられない」と述べるにとどめた。傍聴したアプリ開発事業者は、「町に事業提案をしたまでで、町が必要ないと判断すればそれまでのこと。すでに開発に着手したアプリの今後については町と話し合う必要がある」とした。

加々見保樹議長は、「臨時会での討論内容を広報で詳細に公表し、議会報告会も開いて町民への説明責任を果たしたい」としている。

小林町長は関連予算が削除された9月の定例会以降、町内5会場で開いた住民懇談会で、同事業の必要性を訴え、町議会に対しても全員協議会などで理解を求めていた。

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