明治後期から昭和初期にかけての教育者、伊藤長七に関するフォーラムが故郷の諏訪市で開かれることになった。1930(昭和5)年に没してから94年。自由を重んじ、時に型破りとされた教育と生涯に光が当てられる▼1877(明治10)年に諏訪郡四賀村(現諏訪市四賀)に生まれた。長野師範学校卒業後、諏訪や小諸で教えたのち、東京へ。府立五中(現小石川中等教育学校)の初代校長を務めた。「立志・開拓・創作」をモットーに教育を実践した▼教員時代には「赤毛のアン」を翻訳した村岡花子、近代吟詠の祖と称される木村岳風らを教えた。長七の代表的な著書「現代教育観」。1912(明治45)年に東京朝日新聞(現朝日新聞)に連載された。当時は30代半ばで中学の教員だった。教育のあり方について語っており、現代にも通じる内容と評価されている。長七を研究する諏訪寒水会は長七の親族の許可を得て復刻し、勉強会のテキストとして使っている▼フォーラムは8月6日。長七をテーマにした講談や詩吟の発表をはじめ、小石川中等教育学校の元校長の講演など多彩な内容で、長七のお孫さんも参加する予定だ▼主催する諏訪寒水会は「長七を知る機会にしてほしい」と願う。後藤新平や夏目漱石ら幅広い人脈を築き、海外にもたびたび視察に出掛けるなど見聞を広めた長七。郷土が生んだ教育者の生き方に触れる機会にしたい。
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