辰野町は、独自に整備を計画している病児・病後児保育施設を7月に着工する方針を決めた。病気または病後の回復期にある小学生以下の児童を一時的に預かる保育施設で、町立辰野病院敷地内(現職員駐車場)に建設。工期は12月末までだが、町は今後、病院との連携などを含めた運営形態について検討を進め、2025年度当初の開所を目指す考え。
同町では現在、病児・病後児の保育について上伊那医療生協病院が運営する箕輪町の「いちごハウス」で受け入れてもらっている。近年はコロナなどの影響で利用が減ったが、例年100件以上の利用があるという。
新施設は木造平屋建てで、延べ床面積は約118平方メートル。上から見ると扇形をした建物で、内部には保育室、観察室、スタッフステーション、トイレ、シャワー室、事務室などを設けるほか、感染症などの疑いがある児童に対応するため出入り口が別になった隔離室も整備する。
病院に併設することから医師や看護師との連携が図りやすいメリットがあるという。基本的には平日の朝から夕方にかけ、主治医の許可が出た児童に限って一時預かりを行う考えだが、開所までに正式な運営形態を定める方針。職員は新たに採用する保育士2人を配置する計画だ。
設計などを含めた総事業費は約7000万円。このうち国と県からそれぞれ1500万円程度の補助を受ける見込み。起工式は7月20日。工期は12月27日まで。今後、愛称についても検討するという。
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