赤ちゃんはかわいい。見た目も、しぐさも、泣き声だって。無条件でいとおしい。この間、生後2カ月の女児を抱っこさせてもらう機会があった。久しぶりに感じた命の重み。腕に伝わる温かさに、自然と心が洗われた▼先ごろ厚生労働省から2023年の人口動態統計が公表された。1人の女性が生涯に産む子どもの推計人数を示す合計特殊出生率は1.20で、前年から0.06ポイント低下して過去最低を更新。長野県も4年連続減の1.34で、04年の1.42を下回って過去最低となった▼予想はしていたものの、改めて数字で示されるとやはりショック。少子高齢化対策は行政が取り組むべき最重要課題の一つだ。各自治体がさまざまな施策を講じるが、なかなか成果は上がらない。人口増加を続ける南箕輪村など好例もあるけれど、問題の根は深い▼産めよ殖(ふ)やせよの時代ではない。産まない選択は尊重されるべきだ。一方で将来への不安から子をもうけなかった夫婦がいる。高額な医療費と精神的な負担に耐えきれず、不妊治療を諦めた知人もいる。産みたくても産めない社会構造から脱しなければ未来は暗い▼不妊治療は22年から保険適用範囲が拡大された。自治体の子育て支援も恒常的な取り組みが増えてきた。だが、まだ足りない。指を差し出すと、反射的にきゅっと握ってくれる赤ちゃん。あの小さな手がつかむ未来は、今よりも輝いているだろうか。
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