長野地裁は17日、裁判員経験者と法曹三者(裁判官、検察官、弁護士)らによる意見交換会を同裁判所で開いた。経験者が裁判での経験や感想を語り、今年で運用開始から15年を迎えた裁判員制度への参加促進、裁判員の負担軽減に向けて意見を交わした。
この日は強盗致傷、覚せい剤取締法違反などの事案の審理で裁判員、補助裁判員を務めた県内の20~50代の男女5人が参加。それぞれが「普通に生活していてはできない経験になった」「個人の人生を左右するため非常に緊張した」などと感想を述べた。放火事件を担当した30代男性は「自分の事案は死者がいなかったが、凄惨(せいさん)な事件では裁判員の精神的負担が大きいのでは」と話した。
全員が裁判への参加に対して家族や職場から理解が得られたと答えた。一方で、「裁判員候補への選任の告知から当日までの期間が短すぎた」「孫の面倒を見てもらえる保育園を探すのが大変だった」などと課題を指摘した。
負担軽減策として、裁判員に認められる特別休暇、日当制度の周知や、育児中の子どもの受け入れ態勢の拡充が求められた。候補者の参加率や国民の関心を高めるため、教育機関での広報、インターネットとSNSの広告を活用すべきとの声もあった。
意見交換会を傍聴した長野市内の高校生7人は裁判員裁判の模擬評議を体験。架空の殺人未遂事件の証拠や検察と弁護人の主張のメモを基に協議し、量刑を決めた。終了後、参加者は「自分の話したことが刑につながると考えると重みを感じた」などと話していた。
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