完成した「わたげ帳」を手にする諏訪中生徒会役員と諏訪市社協の柴田さん(前列右)

ボランティアカードを製作 諏訪中生徒会

2024/06/19 06:00
地域

諏訪市諏訪中学校生徒会と諏訪市社会福祉協議会が、同校生徒のボランティア活動を記録するオリジナルのボランティアカード「わたげ帳」を作った。全校生徒241人に配布し、地域や住民のために自分ができることをした際に記録してもらう。生徒らにボランティアや地域活動への参加を促すとともに、”誰かのために役に立つ”ことで生徒自身の自己肯定感につながることを期待している。

 

市社協では、高齢者を対象とした市の住民アンケートで「地域の人に支援してほしいこと」の1位が「雪かき」だったことに注目。中学2年生を対象とした市の調査でも「近所で困ってる人のお手伝いで何がしたいですか」との問いに、「お年寄りの家の周りの雪かき」の回答が最も多かったことから、地域の困り事と中学生ができるボランティアのマッチングができないか模索していたという。

 

4月の同校と城南小学校の学校運営協議会の会議で、生徒らから「社会の役に立って自己肯定感が高まればいいね」との声が聞かれ、会議に出席した市社協職員の柴田裕美さんが、自己肯定感を高められる仕組みができたら―と、ボランティアカードを企画。学校側や生徒会役員らと打ち合わせをしてきた。

 

カードは生徒らが御朱印帳をイメージしてデザイン。ボランティアをすることで、ふわりとしたわたげのような優しさが飛んでいくように―との願いを込めて「わたげ帳」と名付けた。ボランティアの実施日と内容を書き込み、保護者や地域の大人たちに見せてサインをもらう。市社協に提出すると、受験や就職活動での自己PR資料にもなる「ボランティア証明書」を受け取ることができる。

 

生徒会長(3年)は「中学生が自分からボランティアに参加することは少ない。うまくいけばもっとみんなが楽しく過ごせる諏訪になると思う」と話し、柴田さんは「生徒たちが地域に目を向け、気づき、行動に移せるようになってくれたら。他の学校にも広がっていってほしい」と願っている。

生徒たちがデザインした「わたげ帳」
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