大相撲の荒汐部屋(東京)を支援する諏訪地方の有志でつくる「荒汐部屋諏訪湖後援会」は、下諏訪町で8月に実施予定の同部屋の夏合宿を前に、同町の赤砂崎公園に新しい土俵を整備した。22日に完成し、今年も力士たちを受け入れる準備が整った。7月5日に「土俵祭り」を開き、土俵を一般に披露する。夏合宿は8月5日~14日に行い、稽古を一般公開する。
荒汐部屋の同町での夏合宿は2018年に始まり、コロナ禍で中断したが、昨年、4年ぶりに復活した。これまでは下諏訪南小の校庭の土俵を使用してきたが、見学者用の駐車場がないことや力士の安全面などを考慮し、新たな練習拠点を検討し、赤砂崎公園に土俵を新設することになった。
土俵の場所は、砥川左岸の同公園多目的広場横の町有地で、リンゴ畑やバスケットボールコートが隣接し、東側には諏訪湖を望む。整備作業は今月10日から始まり、業者が地盤を整地後、町が大型テントを設置した。20日から、本場所や各地の土俵造りを専門に担う日本相撲協会の「呼出し」5人が訪れ、本場所と同じ製法・土を用いて土俵を仕上げた。
土俵は約8メートル四方、高さ約30センチ。細い俵をつなげた円形土俵の直径は4.55メートルで、本場所と同じ。22日は呼出したちが「たたき」と呼ばれる専用の道具で、粘土質の土をたたいて固めた。
この日は同町出身で荒汐部屋後援会幹事の藤井明日香さん(62)=東京都=も訪れ、土俵の整備を見守り「力士たちにとって結果につながる合宿となってほしい。諏訪の人たちが温かく迎えてくれてありがたい」と話した。諏訪湖後援会の濱康幸会長(73)=同町=は「新しい土俵で力士たちに安全に思い切り稽古してほしい」と願った。
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