毎週日曜日に4分進める。ここ1年のルーチンワークになっていた。購入から7年経過した機械式腕時計。徐々に誤差が大きくなり、いつしか一定の遅れを見越して腕に巻くようになっていた▼日常動作によって自動的にぜんまいを巻き上げる構造。経済的と思いきや、存外管理に手間やお金が掛かる。部品の摩耗や潤滑油の劣化に伴う誤差の発生は避けられない。一般的には3~5年に一度、本体を分解して点検や整備を行うオーバーホールが推奨されている▼少しぐらい遅れていても。そんな思いで放置していた時計の誤差は1日20秒、30秒と少しずつ拡大。とうとう日付表示の機能まで故障し、ようやくオーバーホールを決意した。専門店に預けて約1カ月。職人の手により分解、点検、修理された時計は本来の性能を取り戻した▼不便だとは感じていた。それでも長く使い続けるうちに致命的欠陥を問題視しなくなっていたようだ。よみがえった時計を手に、改めて「異常」を「当たり前」のように受け入れてきた自分自身の感覚のずれに気付かされた▼社会に目を向ければ、物価の高騰や経済格差の拡大、少子高齢化など「異常」と捉えるべき課題が山積している。いずれも国の将来を左右する重要な問題のはずだが、「当たり前」になってはいないだろうか。27日は衆議院選挙の投票日。社会の異常を点検、修正するオーバーホールの機会としたい。
購読残数: / 本
⻑野⽇報社からのお知らせ
フォトサービス
紙⾯に掲載された写真を有償で提供しています
諏訪湖マラソン…外部リンク
毎年10⽉開催の諏訪湖⼀周のハーフマラソン
第36回諏訪湖マラソン記録
⻑野⽇報の紙⾯PDFをご覧いただけます
⻑野⽇報ご購読
こちらから⻑野⽇報のご購読を申し込めます
⻑野⽇報就職研究会…外部リンク
「就職はふるさとへ」と考えている学⽣のみなさんへ
長野日報社 社員募集
2025年4月入社の社員を募集します
週間ランキング
もみじ湖一帯色づき始め マイカー規制始まる 秋の風情、眺めて一服 もみじ湖紅葉祭り開幕 「入野谷在来そば」商標取得 伊那 高遠城址公園でもみじ祭り開幕 10日まで 岡谷でプロ奏者と共演へ 中学生に技術指導 深まる秋、美しい色合い 諏訪湖畔 響くエール、駆ける7000人 諏訪湖マラソン 茅野の小堂見区 デジタル回覧板併用へ挑戦 諏訪地域の4駅が連携 鉄道フェスタ2024 入院中の子どもへプレゼントを サンタラン企画日付で探す