米国大統領が就任直後に行った命令の一つに「紙製ストローの廃止」があった。国民に身近なものから脱プラスチックを実践して環境保全を啓もうする施策を、前任者否定の好材料とされた感がある▼「紙のストローは使いにくい」との談だったが、環境問題は「ストローごとき小事では解決できない」ということか。それともストローの製造にからむ経済的な思惑か。真意は全く読めないが、言動の端々から「環境保全の取り組みの後退」と受け止める人もいる▼マイクロプラスチックがどんな影響をもたらすのかはまだ明らかでなく、人の営みと気象の因果関係も専門家によって見方がバラバラ。市井は何をよりどころにすべきか惑うばかりだ。各国が次の排出ガス削減目標を示し遅れたことに取り組みの停滞も見て取れる▼けれどいよいよというべきか。夏の厳しい暑さに豪雨、近年にない大雪-と列島の多くの地域が相次ぎ被害を受けて、環境の変化が身に染みてきた。マイクロプラスチックもよそ事ではない。諏訪湖中にもあり、海洋問題はこの地の住民の責任でもあると分かった▼時の政に左右される世界をよそに地元の企業では環境保全の実践が進む。「利益のためではなく地球のため」と社員たちは言う。人として正しい道を見定めて、「どんなに小さな取り組みも必ず環境回復につながる」と信念は揺らがない。市民の旗印はここにある。
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