2025年5月3日付

2025/05/03 07:59
八面観

桜の季節が終わり、葉の色づきが進む5月。青葉の間を吹き抜けてくる初夏の薫りを含んだ風を「薫風」と言う。暦の上では、間もなく夏が始まる▼小紙に掲載されたスギとヒノキの花粉情報は4月末で終了した。けれども、目と鼻のむずがゆさが続く人は少なからずいるだろう。調べてみると5月も油断禁物。意外にも花粉の量や種類は多いという。7月ごろにかけてイネ科の植物が原因となる花粉が多く飛散する▼イネ科の花粉と言っても、昨今話題の”令和の米騒動”のイネではない。カモガヤ、オオアワガエリなど身近にある雑草を指す。専門家によると、目のかゆみや充血、鼻水などの症状はスギ花粉と同等。初夏の爽やかな風と聞いても、花粉症の症状が重い人は素直に喜べない▼強い風が吹く日は特に悩まされる。衣類に付着した花粉が原因で帰宅後も続く、くしゃみ、鼻水…。睡眠中は息苦しさを伴う。車の窓ガラスやボンネットをうっすらと覆う黄色い汚れもしかり。黄砂も含まれているようだが、見ただけで目や鼻がむずむずする。これが梅雨ごろまで続くと思うと気がめいる。マスクと点眼薬はもうしばらく必需品▼愚痴ばかりで申し訳ない。大型連休の後半がきょうスタートする。暑くも寒くもない今の季節は過ごしやすい。風薫る5月とも言う。花粉に目と鼻を刺激される日々が続いても、少しだけ我慢してマスクを外してみようか。

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