先月、栃木県内の東北道で逆走があり、３人が死亡する痛ましい事故が発生した。重軽傷者は10人以上に上る。高速道路での逆走事故の怖さを思い知らされた▼国土交通省のデータによると、高速道路での逆走は年間２００件程度発生しているという。めったにないだろうと思いがちだが、実際には少なからず起きている。車を運転する際は、「逆走車が来るかもしれない」とシミュレーションしておく必要がある▼事故を起こすのは高齢者が多いというが、高齢者だけの問題ではない。焦っていたりすると、入り口を間違えて自分ももしかしたら起こすかもしれないと思っていた方がいい。自分が逆走していたらどうするか。Ｕターンはせずに、路側帯などに停車。ガードレールの外側など安全な場所に避難して携帯電話や非常電話で通報する▼一方、高速道路で逆走車に遭遇したらどうするか。同じ追い越し車線側を走っている場合は、走行車線に車線変更する。それができない場合はできるだけ左に寄せることなどが考えられる。ハザードランプを使ったり、クラクションを鳴らしたりして後続車に異変を早く伝えることも大切になる▼一般道路では大きい通りになると、右折時に小さく曲がって反対車線に入ってしまう場合も想定される。大型連休真っただ中。慣れない道を走ることも増えるだろう。ハンドルを握るときは、心のゆとりを持ちたい。