諏訪市南部地区の小中一貫校 候補に南中敷地

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施設一体型小中一貫校の候補地に浮上した諏訪南中学校

諏訪市の金子ゆかり市長は12日開会の市議会6月定例会施政方針演説で、同市南部地区にある四賀小学校と中洲小学校、諏訪南中学校を再編統合し、新たに整備する施設一体型小中一貫校の候補地を諏訪南中学校敷地(同市中洲)とする意向を示した。施設一体型小中一貫校の整備は市内初となる。市は秋までに地域関係者で構成する再編推進委員会を発足させ、整備基本構想の策定に着手する考えだ。

金子市長は「諏訪南中学校の敷地を活用し、施設一体型小中一貫教育学校として再編整備する」と語った。閉会後の取材に対し、候補地の選定理由を早期の教育環境整備に向けて市有地を優先し、南部地区のほぼ中心にあることを考慮したと述べた。具体的な施設整備や通学区の在り方は未定で、推進委員会の議論を踏まえて明らかにしていく。

市教育委員会によると、推進委員会は四賀小、中洲小、諏訪南中に加え、四賀小の一部が進学する諏訪中の関係者で構成。PTAや同窓会、校長・教頭、学校運営委員会、保育園保護者会、地域代表ら約30人で組織し、施設整備や通学区など学校運営に関わる部会を設けて議論を進める。

南部地区の学校再編は、市内にある小学校6校、中学校4校を東部、南部、西部の施設一体型小中一貫校3校に再編する「未来創造ゆめスクールプラン」基本計画に基づく取り組み。2018年から30年後の実現を目指している。

市は21年4月、第1弾として城北小と高島小を統合した上諏訪小を旧高島小校舎に開校し、隣接する上諏訪中と小中一貫教育を始めた。今年4月からは小中一貫教育を全市に展開し、特任の教員1人を新たに配置した。

南部地区は市内でも人口減少が緩やかな地域で、児童生徒数は四賀小308人、中洲小612人、諏訪南中453人の計1373人。諏訪南中は2万4000平方メートルの敷地(市有地)に1985年築の鉄筋コンクリート造3階建てなどの校舎(延べ床面積約8371平方メートル)がある。市教委は「四賀小校舎の老朽化と立地条件」を「中洲小の児童数増加に伴う校舎の狭小化」を課題に挙げる。

金子市長は6~7月、市民と意見を交わす市政懇談会「ゆかり市長とまちかどトーク」を計6回開くが、このうち27日に四賀公民館、7月4日に中洲公民館で行う懇談会は南部地区への小中一貫校整備を地区テーマとし、地域住民と意見を交わす。時間はともに午後7時から。

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