南箕輪南部小4年 農業用水施設を「探検」

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県伊那西部土地改良区連合のかんがい施設「第1揚水場」を見学する南箕輪村南部小学校の4年生

南箕輪村南部小学校4年生46人は6月30日、「農業用水探検隊」となって、地域の農業を支える水利施設などを見学した。水に苦労する土地を潤すため力を尽くした先人の歴史に触れながら、施設を維持管理して地域を守る現在の姿を学習。身近にありつつ、あまり触れることのない自分たちの生命を守る「ライフライン」に関心を寄せた。

同村田畑にある県伊那西部土地改良区連合(伊那市)の第1揚水機場では、屋内にあるポンプ施設や管理室を見学した。

施設職員は、ここを含む二つのポンプ施設で標高差約270メートルまで水を押し上げ、辰野、箕輪両町境から伊那市の宮田村境までの広大な土地に送水、配水していると説明。「これだけ低い場所から高い所まで水を揚げるのは全国的にも珍しい」と紹介する一方で、稼働させるための電気コストなど、社会情勢の影響も受ける厳しい一面も示した。

大きな音を立てて稼働するポンプの様子を仲間と一緒に熱心に見ていた小林なゆ花さんは「機械が勢いよくくるくる回り、水をくみ上げるのは大変なことだと思った。これで田や畑に水が行くなんてすごい」と話した。

この日は、西天竜幹線用水路の末端の落差を活用する伊那市小沢の西天竜発電所なども見て回った。

探検隊は県上伊那地域振興局が2007年から管内の小学4年生を対象に実施。今年度は南部小を皮切りに、伊那市、辰野町、箕輪町、南箕輪村の計5校を計画している。

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