登頂の喜び分かち合う 中川中生西駒登山

千畳敷カール出発時から続いた濃霧が数十秒間だけ消え、開けた視界に喜ぶ中川中学校の2年生=中央アルプス中岳(2925メートル)付近
伊那谷の中学生が中央アルプスの主峰駒ケ岳(2956メートル)を目指す集団登山のシーズンを迎えた。11日には上伊那地方のトップを切って、中川村中川中学校の生徒が駒ケ岳ロープウェイで日帰り登山を実施。大半の生徒が山頂に立ち、喜びを分かち合った。
参加したのは2年生41人と昨年悪天候続きで登山が行えなかった3年生41人。牛山博行校長も同行した。一行は午前8時すぎ、ゴンドラで千畳敷駅に到着。濃霧の中、千畳敷カールから八丁坂経由で乗越浄土を歩き、午前11時5分に駒ケ岳山頂へ立った。
参加した2年生の生徒(14)は「山の景色が見えないので山頂に立った達成感が薄い。まだ登山の途中のような気がする」と素直に語った。生徒を案内した南信州山岳ガイド協会ガイドの林秀也さんは、今後登山を体験する伊那谷の中学生に「無理をせず自分のペースで歩き、苦しい中にも何か楽しさを見つけて頂を目指してほしい」と呼び掛けた。