原村長に牛山氏 小林氏退け初当選

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初当選を果たし、万歳三唱で支持者と喜びを分かち合う牛山貴広氏=30日午後10時6分

任期満了に伴う原村長選は30日投開票され、新人で元スピードスケート選手の牛山貴広氏(42)=無所属、上里=が、新人で元村職員の小林千展氏(66)=無所属、柏木=を1802票差で破り、初当選を果たした。現職では県内最年少の首長となる。8年ぶりの選挙戦で有権者は「村民総参加の村づくり」を訴えた若きリーダーにかじ取り役を託す選択をした。投票率は61.10%で、前々回2015年村長選を5.05ポイント下回った。

牛山氏は5月30日、現職の五味武雄村長から事実上の後継者指名を受けて出馬を表明。若さ、4人の子どもの父親、スポーツで培った精神力や広い見識などをアピールし、「先輩・現役・未来世代、誰一人取り残さない村をつくりたい」と訴えた。

出馬表明後に重ねた地区懇談会などで出た意見を踏まえて政策を作成。村政への住民参加や安全な通学路の整備、農業インフラの整備、健康や福祉の増進などを掲げて、「住民が幸福感と満足感を感じる優しさ、活力、夢のある原村」を目指すと主張した。

同村大久保出身で、2006年トリノ五輪に出場した後、競輪選手に転向した。19年に帰郷。同級生をはじめ子育て世代を巻き込みながら、地区支部を置いた後援会を組織し幅広い層に支持を広げた。

小林氏は5月21日、「36年間の村職員の経験を生かして元気な原村にしたい」と出馬を表明。有機肥料を取り入れた農業振興や温暖化対策を掲げ、移住者ら支援者が集まって草の根運動を展開。共産党の自主的な応援も受けたが、地元・柏木区で地盤を固められず、浸透しきれなかった。

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