世界水泳東ティモール代表選手が伊那市訪問

東京五輪の事前合宿で伊那市に滞在した思い出などを語るイメルダさん
7月に開かれた世界水泳選手権2023福岡大会に出場した東ティモール代表選手のイメルダ・ベロさん(24)が2日、伊那市役所に白鳥孝市長を表敬訪問した。市は21年の東京五輪で同国の事前合宿会場となり、イメルダさんも選手団として訪れた経験がある。「伊那の食べ物や自然が元気づけてくれた」と当時を振り返り、今後も双方の交流が続くことを期待していた。
イメルダさんは世界水泳の2種目に出場。女子100メートル自由形予選は1分17秒14、同50メートル自由形予選は34秒14で、いずれも予選突破はならなかった。
市は市ふるさと大使の北原巖男さん(日本東ティモール協会会長)との縁で、東京五輪の事前合宿会場として同国の選手団を受け入れ、市内の施設を提供した。イメルダさんは世界水泳出場に合わせ、以前滞在した伊那市を訪問することにした。
東京五輪事前合宿時はコロナ禍の影響で制限が多かったが、「とても温かく受け入れてくれ、これまで伊那市と東ティモールが築いてきた関係性を強く感じた」とし、東京五輪でも好成績を収めることができたという。「個人としてだけでなく、東ティモールを代表してお礼をしたい」と感謝を伝えた。
市と同国の今後についてイメルダさんは「スポーツや教育、農業の分野で伊那市の経験を伝えてもらったり、東ティモールの人たちと交流ができたりしてほしい」と話していた。