認知症を疑似体験 諏訪日赤で啓発活動

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VR(仮想現実)で認知症の症状を体験する参加者たち

世界アルツハイマーデーの21日、諏訪市湖岸通りの諏訪赤十字病院(諏訪地域認知症疾患医療センター)にレビー小体型認知症の体験コーナーがお目見えし、病院スタッフがチラシを配るなどの啓発活動を展開した。外来患者や付き添いの家族に認知症への理解を呼び掛けた。

認知症疾患医療センターは二次医療圏ごとに県が指定し、認知症の相談や診断、専門的医療の提供、地域連携などを担う医療機関。諏訪地域では同病院が2020年4月に指定を受け、22年度に受診340件、電話や対面などの相談約700件に対応した。

啓発活動は世界アルツハイマー月間に合わせ、9月上旬からエントランスで展示を始めた。諏訪6市町村の認知症予防や介護支援施策をはじめ、家族会や若年性認知症支援コーディネーターの活動を紹介するチラシやパンフレットを展示、配布している。

21日は、レビー小体型認知症の特徴的な症状である幻視や、自律神経症状の一つとされる起立性低血圧の様子について仮想現実(VR)で体験してもらった。夫婦で参加した岡谷市の70代女性は「家で思い当たることがあり、疑似体験したことで納得できた。慌てずに済みそうです」と安どの表情を浮かべた。

丸山史センター長は「アルツハイマーの症状の進行を抑える新薬が間もなく国内でも使用できるようになります。少しでも不安や心配がある方はぜひセンターにご相談ください」と話していた。

25日には午前10時から運転・歩行能力判断システムの体験会がある。

問い合わせは、諏訪地域認知症疾患医療センター医療相談室(電話0266・78・4560)へ。

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