釜口水門 3カ年計画でゲート開閉装置更新へ

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放流ゲートを動かす装置を更新する諏訪湖・釜口水門。工事期間中は管理橋の通行規制を行う

県諏訪建設事務所は、諏訪湖・釜口水門(岡谷市)の放流ゲート開閉装置の更新工事を始める。現在の水門の竣工から34年が経過し、老朽化しているため。2025年度まで3カ年かけて、3基のゲートを動かす装置を順に入れ替える方針。既に着手している耐震補強工事を並行して進め、25年度までに両事業を完了させる計画だ。工事に伴い、諏訪湖マラソン後の今月下旬から管理橋の通行規制を実施。地域住民らに周知を図っている。

釜口水門の3基の放流ゲートはいずれも、垂直に動く下段扉と倒伏式の上段扉で構成している。普段使わない下段を含め、上下段ともに操作室にあるワイヤの巻き上げ装置で動かす構造。今年度は下浜側、来年度は花岡側の装置を入れ替え、最終の25年度に中央の更新工事を進める。

工期は3カ年ともに11~3月を予定。管理橋下の堰柱の耐震補強を同時に進める。両事業を合わせた総事業費は約15億円で、半分を国補助金で賄う。巻き上げ装置は釜口水門仕様の特注品。今年度入れる装置は昨年度のうちに製作済みだ。工事中の操作規則は定めているが、放流や湖の水位に影響は出ないという。

管理橋にクレーンを据え付けて荷揚げをするため、10月30日~11月10日の平日は午前9時から午後5時まで全面通行止めにする。同様の措置は来年3月にも予定。天竜川に架かる釜口橋に迂回するよう周知を図っている。管理橋の諏訪湖側には幅約2メートルの通路を確保。土日曜日や規制時間外は通れるようにする。橋の上での釣りはしないよう協力を呼び掛けていく。

釜口水門の管理橋は、歩行者・自転車専用で、通学や散策、ランニングなどで多くの利用がある。同事務所維持管理課は「大雨時の洪水調節を適切に行うための工事」として理解と協力を求めている。

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