川岸駅新駅舎完成祝う セレモニーとイベント

テープカットで新駅舎の完成を祝う関係者
岡谷市川岸東のJR川岸駅で29日、新駅舎の完成を記念したセレモニーとお祝いイベントが開かれた。1923(大正12)年10月28日の駅開業から100周年の節目に合わせた駅舎の建て替え。地域住民ら大勢の人が訪れ、式典と多彩な催しで門出を祝った。新駅舎は同日から運用を開始した。
新駅舎の延べ床面積は旧駅舎の約3分の1の37平方メートル。緑色の屋根など随所に旧駅舎の面影を残す作りで、待合室の壁の一部には旧駅舎で使われていた木材を再利用した。繭の形がデザインされている駅名標も引き続き使用する。
セレモニーではJR東日本の松橋賢一執行役員長野支社長が「川岸駅は地元の皆さまの請願駅として開業した駅。100年を迎えることができたのは、地域と利用者の皆さまの支えのおかげ」とあいさつ。地域住民らでつくる「川岸駅舎建替えに伴うイベント実行委員会」の鮎澤要一委員長は「川岸駅は川岸地区のシンボル。1世紀という長い時期を担い、本日、見事な新しい駅舎となった。引き続き駅周辺の環境整備も行い、大事にしていきたい」と述べた。
式典後のイベントでは地元の木やりや太鼓演奏、長持ちなどを披露。地元物産品販売やキッチンカーの出店もあり、多くの人でにぎわった。近くに住む70代の女性は「前の駅舎よりもだいぶ小さくなったが、旧駅舎をしのばせるところがあるし、モダンでいい。これから長い間、地元に親しまれていくと思う」と話していた。