諏訪「逆参勤交代」を 関係人口増プラン提案

諏訪市の関係人口を増やすプランを金子ゆかり市長(前列右から4人目)に提案し、記念撮影に納まる丸の内プラチナ大学逆参勤交代コースの受講者ら
市民大学の丸の内プラチナ大学(東京)で学ぶ首都圏などの人たちが11日、諏訪市の関係人口を増やして地域活性化につなげる「逆参勤交代」を金子ゆかり市長に提案した。発表会が同市豊田の観光施設「SUWAガラスの里」であり、社会人を中心にした13人が一人ひとり、市内での現地学習で感じた市の魅力や課題などを踏まえたプランをプレゼンテーションした。
逆参勤交代は、首都圏から地方への期間限定型滞在を通じ、地方創生と働き方改革の同時実現を目指すという。13人は同大学逆参勤交代コースの受講者。9、10日に市内で企業などの視察や経営者らとの交流をし、11日にプランを作成して発表会に臨んだ。
プランは、市内外の企業と学生の共創で人材を創出するプロジェクトや、諏訪湖畔へのキッチンカーの出店、経済的な理由で大学に進めない高校生が卒業後に働きながら企業が学費を負担して大学や大学院で学べる仕組み、天竜川上流域と下流域の交流、製造業の技術を農業に生かす諏訪版スマート農業など多彩。いずれも提案者自らがプランの推進に関わることが特徴で、具体的な実現方法も説明した。
横浜市の稼勢久恵さんは、技術力や品質をアピールする「諏訪マイスター制度」を発表し、「諏訪市の皆さんは東京では味わえない豊かな生活を送っていることを体験した。企業はものすごくいいものを持っている」と強調。同コース講師の松田智生さんは「逆参勤交代は観光以上、移住未満。地域の担い手になると思う」と話した。
市は提案を前向きに検討したいとしている。金子市長は「私はこんなことができる、私はこれをやるという、実現に向けて一歩踏み込んだ提案を頂いた。関係人口が増えれば地方創生の後押しになる」と期待した。