文化センター活用考える 諏訪で後藤さん講演

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諏訪市文化センターの活用を考える講演会後に建物の意匠や構造の特色を見学する市民ら

諏訪市教育委員会は、築60年を経て大規模改修予定の同市文化センター(国有形文化財)の活用を考える講演会を26日、同センターで開いた。工学院大学理事長で元県文化財審議会長の後藤治さんが近現代の建造物の保存と活用をテーマに話し、「価値ある部分を残しつつ、市民の要望を取り入れて使い勝手よく改修しながら使い続けて」と提言した。

市文化センターは大正から昭和にかけ、諏訪地方の製糸産業、製造業を支えたバルブメーカー・北澤工業(後の東洋バルヴ)が1962年に建設。近代数寄屋建築の創始者・吉田五十八(1894~1974、東京都)が設計を手掛けた。

後藤さんは、国内の価値ある近現代建築が相次ぎ取り壊される実情を残念がり、「継承には市民の愛着が不可欠」と強調。活用に成功した事例として香川県の旧善通寺偕行社を挙げ、「旧陸軍将校の社交場を郷土資料館から市民の社交場へ変えて人気施設になった。『こんな風になったらいい』と皆で語り合うと再生が楽しみになる」と愛着の育み方をアドバイスした。

吉田の作品が今後、重要文化財指定を受ける可能性も示唆し、「意外とお金を掛けなくても施設は結構よくなる。使い続けるためには性能や利便向上の改造を認める柔軟性も必要」と述べた。

また講演後、建物の見どころを探る見学会も行った。

諏訪市は今月末まで同センターの改装内容について市民提案を募集している。

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