仮想空間で遠隔授業 東大の研究所が実証実験

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専用ゴーグルを着け、ヨガで体を動かす生徒たち。仮想空間上でアバターのインストラクターから指導を受けている=こども館CHUKOらんどチノチノ

東京大学生産技術研究所(東京都)は17日、仮想空間上に現実世界の複数の拠点から没入型コミュニケーション技術でアクセスし、アバター(分身)による授業を現実世界で再現する実証実験を、茅野市と東京都渋谷区の2拠点で行った。茅野市が国から指定を受けているデジタル田園健康特区に関する取り組みの一環。茅野市側は高校生16人が実験に参加し、渋谷区にいるインストラクターを講師に仮想空間でヨガの遠隔授業を受けた。

実証実験は、茅野市側は茅野駅西口ビル・ベルビア内の「こども館CHUKO(チュウコウ)らんどチノチノ」、渋谷区側は渋谷駅直結の複合商業施設内にある交流拠点「渋谷QWS(キューズ)」を連携拠点に行われた。各拠点に人間の動きを認識するセンサーやカメラを設置。仮想空間では、離れた拠点の相手がアバターとして参加していて、互いの動きを見て声を掛け合うことができる。

遠隔授業に参加したのは東海大諏訪高校(同市)と東京都市大塩尻高校(塩尻市)の生徒、チノチノ利用者。専用ゴーグルを着用した生徒たちは、アバターのインストラクターから指導を受けて体を動かした。東海大諏訪高1年の生徒(16)は「すぐそばで教わっている感覚でワクワクして楽しかった。3Dで距離を感じさせない遠隔授業なら、より学びを吸収できそう」と目を輝かせた。

実証実験は、双方向型デジタルツイン環境(コモングラウンド環境)を構築し、複数拠点からのリアルタイムの没入型コミュニケーションを実現することで、都心と地方での遠隔授業などの可能性について検証を行うことが目的。あと2回、来年1月下旬に計画している。

同研究所の豊田啓介特任教授(51)は「予定していた実験ができ、予想以上に効果が確認できた。生徒たちが遠隔授業を楽しんでいる様子から、モチベーションを作れる可能性が見えた」と成果を話していた。

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