変わるスワリカ[1]地域に向かう学生

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地域の人を招いて開かれたソーシャル・ビジネス部の新入生歓迎会。学生にも地域の人にとっても互いを知る第一歩になった

諏訪6市町村で構成する諏訪広域公立大学事務組合が2018年4月に公立化を目指す諏訪東京理科大学(茅野市)。今春は昨年度を100人余り上回る新入生が入学。キャンパス内に活気が戻りつつある。来春の公立化への期待が高まる中、「変化」する大学や学生、地域の姿を追う。

5月26日夕方、諏訪東京理科大学(茅野市)内で、学生や教授、地域住民ら約20人が鉄板を囲んで会話に花を咲かせた。同大のサークル「ソーシャル・ビジネス部」の新入生歓迎会バーベキューパーティーだ。新たに入部した経営情報学部1年の神川涼さん(19)=兵庫県三木市出身=は「遠くから来たのでもっと地域のことを知りたい。いつかはイベントでサークルの屋台を出せたら」と意欲を見せる。
ソーシャル・ビジネス部は茅野市の活性化プランを考え、実現していくことを目指す。学生の視点で地域活性化に取り組むことが狙いだ。
今年は新入生4人、2年生1人、3年生3人の計8人が新規に入部し、現在の部員は13人。昨年同時期の部員5人から倍増した。同サークル副部長の星野瞭太さん(21)=東京都出身=は「公立化で新入生の数が増え、サークル活動にも意欲的な学生が多くなった」と変化を感じている。

授業料負担が軽減される来春の公立化を控え、今年度は募集人員300人に対し、全体で1600人が志願した。一般入試の志願倍率は8・3倍(前年度4・2倍)で、工学部では9・4倍(前年度3・7倍)にまで上昇。12年ぶりに定員を上回る365人(男325人、女40人)が入学した。同大は「公立化への期待の表れ」とみる。

ソーシャル・ビジネス部は今年度から、茅野TMO街づくり実行委員に加わった。イベント企画やまちづくりの手法を学び、自主的に企画を提案していく。
部長の柿澤直音さん(21)=諏訪市中洲出身、在住=は学生が地域の魅力を知らずに卒業してしまうことを残念がる。「諏訪地方には地域資源がある。自分たちが関わることで地域活性化に貢献したい」。学生と地域をつなげ、地域での生活を楽しむ学生を増やすことが目標だ。
新入生歓迎会に出席した茅野TMO街づくり実行委員長の伊藤清隆さん(67)=茅野市宮川=は「もっと交流を増やし、茅野市が学生の第二の古里になれば」と話す。

公立化で、地域に一層貢献する大学を目指す―とする同大。大学と学外との総合窓口「地域連携センター」のセンター長を務める市川純章教授(48)は「地域に出る学生を地域の人に育ててほしい。大学としては学生の地域活動を評価し、後押ししたい」と、教育としての課外活動の意義を強調する。

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