辰野町新町区 崩壊防災マップ作製始動

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山寺さんの講演でスタートした新町区の危険箇所抽出・防災マップ作製事業

今年度、辰野町が新町区で進める住民参加型の「崩壊危険箇所抽出・防災マップ作製事業」がスタートした。科学的根拠に基づく現地調査を通じて山地の崩れやすい場所を見極め、土砂流路や戸別の避難ルートを網羅した高精度のマップを作って、防災意識と対応力の向上につなげていく。29日夜に説明会を開き、住民らが指導にあたる元信大農学部教授の山寺喜成さん=同町沢底=の講話を聞いて活動充実へ意欲を高めた。

同事業では、区内全域で航空レーザー測量を行って詳細な地形を確認済み。9月末に現地調査をして土層の厚さや強度を測った後、蓄積した情報を図上へ落とし込む。調査場所には、地形条件により挙がった複数の崩壊危険箇所の中から、新町諏訪神社北側の斜面を選んだ。マップは年内に完成予定で、各戸配布して避難訓練を行いたい考えだ。

町は2015年度、住民主導型の防災体制づくりのモデルとして、県補助を受けて小野区で同事業の第一弾を実施。多くの住民が検査棒を手に地元の山へ入り、具体的な避難ルート設定の議論、避難訓練に至るまで熱心に取り組んだ。今回は町内各区への横断展開を視野に単独事業化した。総事業費488万円。

新町コミュニティセンターで開いた説明会には住民ら約50人が参加。山寺さんは、山地崩壊のメカニズムを紹介し「現行の防災マップは、被害区域の想定にとどまっているのが課題」と指摘。「土砂災害がどこで発生し、どの方向へ崩れるかを科学的に特定すれば、より的確な避難行動につなげられる。自分たちでマップを作ることで、防災意識も格段に高まる」とした。

野澤秀夫区長は「平成18年豪雨の際に町内で甚大な被害が出ており、新町でも危険を感じる場所がある。住民みんなで学び、しっかりと進めていこう」と事業への参加を呼び掛けた。

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