避難者へ手料理を 鎌田實さん支援呼びかけ

LINEで送る
Pocket

避難生活を送る人たちを手料理で励ます長谷川豊さん(右)=写真上、浸水被害を受けた病院を視察する鎌田實さん(左)

諏訪中央病院名誉院長で作家の鎌田實さん(71)の呼び掛けに応じた茅野市と原村のシェフら有志約20人が28日、台風19号の千曲川決壊で浸水被害を受けた長野市豊野町を訪問し、避難所の豊野西小学校で肉や魚、野菜をふんだんに使った手料理を振る舞った。鎌田さんは近くの医療・介護施設を視察し、諏訪中央病院の臨床工学技士1人を29日から同施設に派遣するなど、支援を約束した。

避難生活の長期化を見据え、不足しがちな野菜やたんぱく質をとってもらう取り組み。東日本大震災や西日本豪雨で炊き出しの経験がある茅野市のレストラン「ピーター」、原村の「カナディアンファーム」、鎌田さんが理事長を務める日本チェルノブイリ連帯基金のスタッフが参加し、仕込み作業には茅野市食生活改善推進委員会などの女性9人が協力した。

ピーターの坂本逸人さん(46)、仁志さん(41)、育也さん(40)の3兄弟がステーキ丼やウナギのかば焼き弁当、手作りソーセージのホットドッグなど8種類、計700食を届けたほか、カナディアンファームの長谷川豊さん(65)とスタッフが豚肉と鶏肉を約40キロ持ち込み、鉄板で豪快に焼いて焼きそばと一緒に提供した。鯛のスープやセロリも振る舞った。

28日の避難者は269人といい、食事は常温の弁当が続く。夕方、子どもや高齢者、自宅の泥かき作業を終えて避難所に戻った人たちが、厚切りの肉や弁当を手に明るい表情を見せた。女性は「いつも同じお弁当なのでうれしい」と話した。

長谷川さんは「皆さんの笑顔でこっちが元気になれた。安心した」と目を細め、育也さんは「台風19号で僕も避難をしたが幸い無事だった。3兄弟は料理人。料理で皆さんを元気にしたい」と語った。

炊き出し支援に先立ち、鎌田さんは、1階部分が浸水して278人の高齢者が一時孤立した近くの社会福祉法人賛育会の診療所と介護施設を視察した。来週にも仮設診療所を設けるが、下水道が十分に復旧しておらず、他施設に搬送した高齢者の受け入れなどができない状況という。

鎌田さんは「一つの病棟が再開すれば職員の士気も上がる。自宅避難の高齢者は医師や看護師が顔を見せることで救われる。声掛けに手が回らなければ職員を派遣します」と話していた。

おすすめ情報

PAGE TOP