諏訪湖のメタン有効利用を探る 信大が語る会

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諏訪湖底から湧出するメタンガスの活用や湖水の水質のリアルタイムモニタリングプロジェクトなどを報告し合った「語る会」=諏訪臨湖実験所

信州大学理学部(松本市)は9日、諏訪湖とメタンについて語る会を諏訪市の同大諏訪臨湖実験所などとオンラインで結んで開いた。同学部の朴虎東教授や同実験所の宮原裕一教授ら研究者10人が諏訪湖から湧き出るメタンガスの有効利用の可能性について、自らの研究成果や見解などを伝え合った。

メタンガスをテーマに研究者同士が意見を交わし、新たな調査、研究や連携の足掛かりにしようと企画した。地質や湖底の堆積物の調査、諏訪湖のメタンガスの発生、活用方法などについて語った。

メタンガスは酸素がない嫌気環境で微生物の働きによって生み出される。燃焼させることで発電などのエネルギー資源として活用できる。燃やすと酸素と反応して二酸化炭素と水になる。二酸化炭素と同じ温室効果ガスだが、温暖化への影響は二酸化炭素の25倍とされている。

諏訪湖では同実験所近くや冬に御神渡りの観察が行われる場所近くに「釜穴」と呼ばれ、ガスが湧出する場所が確認されている。凍りにくいため御神渡り出現に影響しているという見方もある。

報告者のうち、朴教授は湖底から自然放出する場所に燃焼装置を設置して温室効果ガスの削減を図る考えを提案。メタンガスを集めて発電し、湖水の電気分解の電源として活用、水素をエネルギーに、酸素を湖底の貧酸素対策に充てるアイデアなどを紹介した。「諏訪湖では比較的岸に近い所でメタンガスが湧出しており、埋蔵量も多い。県や企業との共同研究にもつながれば」と語った。

宮原教授は諏訪湖で春から冬の結氷前まで行う、水質情報の収集、随時発信のプロジェクトを報告。「リアルタイムモニタリング装置と従来のデータロガー(観測結果の記録装置)を用いた観測値とほぼ整合することが確認された」と述べた。

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