諏訪市大手の並木通りを彩る「大ちょうちん」作りが、大手1・2区公会所で始まった。長年制作を担ってきた地元の「並木通り大提灯保存会」が解散し、昨年から若者有志が活動を継承。今年度は有志らを主体に立ち上げた「かみすわ大提灯保存会」としての活動初年となる。昨年より2基多い6基を作ることにし、27日から骨組みへの和紙の貼り付け作業を始めた。
人口減と高齢化が進んでいる現状から、地元の大手以外からも賛同者を募って4月に新たな保存会を結成した。現在の会員は40~60歳代を中心とした16人。「幼少期から見てきた大ちょうちん。灯を消したくない」と30代の新メンバーも加わった。
大ちょうちんは高さ3・2メートル、直径1・8メートル。全て手作業で仕上げる。部材は前保存会から受け継ぎ、技術指導を受けながら持続可能な活動を目指す。この日は、はけを使って骨組みと和紙の双方にのりを塗り、傾いていないかチェックしながら1枚1枚丁寧に貼り付け。「昨年経験したことで慣れ、作業がスムーズになってきた」との声も聞かれた。
今後スポンサー名を入れたり、地元の高校書道部に字を書き入れてもらったりして仕上げる。6月30日か7月7日のいずれかに設置し、9月1日まで並木通りを彩る。掲揚期間中は、市民祭り「諏訪よいてこ」、諏訪湖祭湖上花火大会、飲食や物販などの「並木deマルシェ」も。ケヤキ並木と大ちょうちんの下で、にぎやかな交流が生まれることを楽しみにする。
ゆくゆくは並木通りでの掲揚に続く形で、別の場所に飾ることができたらという。28~29日の制作も同公会所で正午から午後2時まで行う。代表の藤森優さん(49)は「コロナが明けて、街に活気が戻ってきた。大ちょうちんを増やしていくためにも、仲間の輪をさらに広げたい」として見学や参加を歓迎している。
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