楽しさ伝えたい 伊藤さん富士見に自転車店

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BMXやトライアル向け自転車が並ぶ店内で、自転車好きを増やしたいと意気込む伊藤大峰さん

富士見町で車両や機械の試作・設計を行う会社を経営している伊藤大峰さん(41)が、同町富里に新しく自転車店「FLAT(フラット)バイシクルデザインルーム」を開いた。完成した競技向け自転車のほか、自ら製作したフレームやベアリング、ステムなどの部品も用意。自転車に乗る楽しさを伝え、修理を通して子どもにものづくりへの関心を高めるきっかけにしたいと張り切っている。

同町出身の伊藤さんは、中学時代から自転車が好きで、何度も友人と遠出した。旅先での応急修理を担当するうちに機械に興味を持ち、長野高専に進学。卒業後は神奈川県や兵庫県で機械設計者として勤務した。

2011年の東日本大震災を契機に、地元が気になり妻と一緒に帰郷し、試作品を受託設計する会社を立ち上げた。町で暮らす中で、以前のように自転車で遊ぶ子どもの姿が見られなくなったのを残念に思い、開業を決めた。

店では技の難度を競う「バイシクルモトクロス(BMX)」と障害物に挑む「トライアル」向けの2種類を扱い、タイヤの小さい子ども用も置く。オーダーメード部品の相談に乗ったり、修理の仕方も教える場にしたいと考えている。

「小さい頃に自転車をいじって、物の仕組みや因果を体感したのが設計者の原点」と話す伊藤さん。「小さな失敗を重ねたり、自分の発想を形にしたりする喜びを自転車で遊びながら知ってほしい」と期待する。

時間は午前10時~午後8時。不定休。問い合わせは同店(電話080・9288・1395)へ。

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